自分のごみは持ち帰り
ごみのない富士山にしよう。
2017年の夏山登山シーズンに、大量のごみが登山道や山小屋周辺に放置され、大きな問題となりました。その対策として、2018年から富士山のごみ持ち帰りマナー向上キャンペーンを開始、登山者の皆さんにごみの持ち帰りを呼びかけたところ、多くの皆さんの御協力をいただき、ごみの放置が減少しました。今年の登山シーズンも、ごみのない富士山にするために、今年はさらに新しい取り組みとして、スマホのSNSアプリ「ピリカ」を活用して捨てられている場所やどんなごみか?など調査を兼ねて、富士山のごみ持ち帰りマナー向上キャンペーンを展開します。登山する皆さんには引き続きごみの持ち帰りと、登山の際にはぜひピリカをインストールして、ご協力をお願いいたします。
富士山をごみゼロに、すべてのごみは持ち帰り
富士山は昔から、神聖な山とみなされてきました。富士山は国立公園であり、世界遺産です。富士山はあなたに感動やインスピレーションを与えてくれます。日本一の富士山、日本のシンボル富士山、そして美しい富士山にごみは似合いません。「すべてのごみは持ち帰る」、ルールを守って富士山に登りましょう。皆さん、一人ひとりが協力することで、ごみのない、美しい富士山にしていくことができます。
富士山にはごみ箱はありません
五合目、登山道、山小屋、トイレ、いずれも、あなたの出したごみを捨てるごみ箱はありません。思い出は残して、ごみは一つも残さない。もし落ちているごみをみつけたら、拾ってください。それが富士山への思いやり。
登山の準備では、ごみがでないようにひと工夫
登山の前に、荷物の準備をするときに、ごみを出さない、ごみを少なくする工夫をしましょう。お菓子やアメなどは、包装紙や外箱をはずして、中味だけを一つの袋に入れ替えましょう。水はペットボトルでなく、水筒、給水パックコンテナー(折りたたんで小さくなる)に入れましょう。大きくて丈夫なごみ袋を持ってきましょう。
ちょっと待った! そのごみも捨ててはダメ!
たばこの吸い殻、食べ物なら捨てても自然に戻ると思っていませんか?絶対にダメです。時間がたてば、分解して自然に戻ると思っていませんか?富士山の五合目は、御殿場口1440m、須走口2000m、富士宮口2400m。標高が高いので気温が低く、分解も進みません。いつまでもそのままの状態で、残ってしまいます。
登山用具もごみになります
ビニールカッパ(コンビニや100円ショップで売っているもの)や傘では、富士山の風雨は防げません。雨や風が強くなると、簡単に傘は折れ、ビニールカッパは破けてしまいます。そうなったら、傘やビニールカッパも、ごみになってしまいます。雨にも風にも耐えられるしっかりした雨具(ゴアテックス)などを持っていきましょう。身体が雨に濡れて、さらに強風が吹くと、低体温症になり、命の危険があります。五合目で登山道具をレンタルすることも可能です。
しばらく履いていなかった登山靴や運動靴は要注意。富士登山では最低6時間は歩きます。溶岩の小石の上を歩くので、靴底のゴムが劣化しているとはがれることがあります。靴底がごみにならないように、使う前にしっかりチェックしましょう。
あなたもうっかり、ごみを置き去りにしているかもしれません。
富士登山では暑い日差しの中や、ご来光をめざして暗い中を歩くこともあります。高山病になることもあります。疲れたり、眠かったり、気分が悪かったりすると、注意力が落ちます。 例えば、休憩中に汗を拭いたタオル、外した手袋、脱いだ上着、水のボトル、アメやスナックの包み紙、あなたがうっかり忘れていったもの、落としていったものが、登山道のごみになってしまいます。休憩して、歩き始める前に、自分のまわりをよく見てから出発しましょう。仲間がいれば、お互いに忘れ物がないかチェックしましょう。